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ツツウラウラお散歩旅

20190808-0813十津川~熊野の旅(3/4)

8月10日

 

この日は熊野本宮に向けて移動します。

 

昨日の参拝(登山)の影響が気がかりでしたが、筋肉痛で歩けないということはないのでひと安心。
今日は果無峠を踏破する予定です。朝食を食べてから出発。納豆と玉子、パリパリに皮目を焼いた焼き魚で補給もばっちり。

 

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十津川温泉中心部から果無峠への登り口までは約30分で、野猿の手前にある吊橋を渡ってスタート。まずは果無集落を目指します。集落までは約1kmですが急坂が続きます。そして暑い。

 

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この日は35度を超える記録的な猛暑。前日の疲れもあってなかなか思うように進むことができません。ようやく集落にたどり着いたのは出発から約1時間半後。予想より倍以上時間がかかっていました。

 

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たまらず集落の水場で休憩。冷たい水が惜しみなく注がれ、使われていない民家の軒先に腰を降ろすと風が通り抜けて気持ちがいいです。水もまた美味しい。まさにこの世のオアシス。
ひと息ついたところで改めてこれからのコースを確認すると、果無峠の最高点までは800mほど標高差があり登り坂が続くようです。現段階の消耗を考えると踏破は困難と判断し引き返すことにしました。この果無集落に来ただけでも価値があります。せっかくなのでここで2時間ほど熊野の夏をゆっくり楽しみました。

 

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さて、登り口まで引き返したところで次の熊野方面のバスまではかなり時間があります。十津川温泉で時間待ちをしてもいいけど、どうせならと上湯温泉に行ってみることにしました。温泉に入って近くのバス停から十津川へ戻るという算段です。

上湯温泉は吊橋のあたりから約4km。なかなか遠い。道は舗装していて歩きやすいのですが、灼熱の太陽が照りつける真っ昼間は地獄でした。思うようにペースがあがらず温泉に入る時間あまり無いのでは?と諦めようかなと途中で思いましたが、それでもとりあえず行こうと吹っ切れてからはペースがあがり30分ほど余裕を残して上湯温泉に到着。

 

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※風呂写真なし

 

川原にある村営の大露天風呂に入ります。料金は入り口で売店をしているおじさんに支払い。500円でした。
男湯は打ちっぱなしのコンクリートに温泉が注がれていて、広くプールのよう。隣の川に降りる階段があり、川を水風呂がわりにすることができます。これが実に爽快で景色も遮るものがない。最高です。
ただ川辺の岩はよく滑るので注意。あえなくすっ転んだけどまったく怪我が無かったのは前日の玉置神社の厄除けのご利益でしょう。源泉は高温のため加水していました。晩秋のころにくると濃度が高い温泉を堪能できるかもしれません。頑張ってここまで来た甲斐がありました。

※なお女湯は当然露天風呂などはありません。内湯のみです。


上湯温泉からバスで十津川に戻り、バスを乗り換えて熊野本宮前まで移動。昼食を取るため大斎原前のくまのこ食堂に行きました。

 

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ここは夜も21時ごろまでやっていてジビエとお酒を楽しめるところです。民家をリノベーションしたオシャレなカフェで、ゲストハウスのよう。ロースト鹿肉丼を食べましたが、肉はもちろん野菜と米がとても美味しく感じました。

 

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十分に休憩した後、今夜の宿は湯の峰温泉なので移動することにしましたが、バスまではかなり時間があったので歩いて移動してみることに。とりあえずやってみようの精神です。約4kmほどでしたが本宮方面からは約3/4が登り坂。40分ほどかかってしまいました。このあたりは登り下りが多いので素直にバス利用が良いでしょう・・・。

 

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宿はジェイホッパーズ熊野湯峰というゲストハウス。ここは源泉掛け流しの貸し切り風呂が使えて3000円台と破格。さらには晩には白米、朝は温泉粥が食べられるサービスまで(無くなり次第終了)。

ドミトリーはボックス型でかなり広め。間違いなくオススメできる宿です。ここには今日と明日連泊します。
なお、先ほどのくまのこ食堂との間を無料送迎してくれるみたいです(時間指定あり)。
さっそく温泉に入り着替えたら湯の峰温泉の公衆浴場前へ。

 

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何度訪れてもここの風情は好きです。売店でたまごとイモを買って橋の下の湯筒で湯煎。ほんのり硫黄の香りがするゆでたまごと甘い茹でイモができました。これだけで晩飯の代わりとなりました。一食抜いてもイモは食べてみるべきです。

 

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暗くなりはじめて人が少なくなったので、名物のつぼ湯に入ることにします。先客がいましたが15分ほど待って入ることができました。

 

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小屋の中には二人入れるサイズの岩をくりぬいたような浴槽があり、玉砂利が敷かれた底から源泉が自噴しているようです。日に七度湯の色が変わるといわれるみたいですが蛍光灯の下ではよくわかりません。出たり入ったりして制限時間一杯の30分。長いようで短い。柔らかい湯ですが密閉された空間と高温とあって何度か休憩を挟む必要がありました。あがったころにはすっかり日が暮れていたので宿に戻り就寝。

 

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8月11日


本日は休養日です。
朝は6時に起床。

 

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温泉粥を食べてから宿の温泉に入り身支度を整えて7時半ごろのバスに乗って熊野本宮大社に参拝。

社務所はまだ開いていませんでしたが(通常は8時ごろから)30分ほど前くらいから早目に対応してくれていたので御朱印をいただくことができました。ありがたい。

 

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ひととおりお参りして向かうは大斎原。ここは元々社があったところで紛れもない神域。象徴的な大鳥居をくぐると心地よい風が通り抜ける参道があり、脇から川原に抜けることができます。

 

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別入口から出るとバス停(大斎原)とトイレと駐車場があります。

 

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もう少しゆっくりしたかったのですが8時半ごろのバスに乗り川湯温泉へ。

 

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川湯温泉の川原にはすでに川遊びをする家族連れで賑わっていました。無料の露天風呂はありますが水着着用で早朝か夜でないと厳しそう。川原に面した露天風呂を使いたい場合は旅館の日帰り入浴がいいかもしれません。今回は公衆浴場を利用することにします。受付は外出中でかわりに料金箱が置いてありました。

 

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中にはシンプルな内湯が一つのみ。貸し切り状態。加水して温度調整されていて適温です。湯はさらさらとして気持ちが良い。


風呂あがり後長いトンネル内を歩いて渡瀬温泉に移動し大露天風呂に入ります。

新宮/田辺方面行きのバス停の階段を降りればすぐそこにあります。施設内には土産屋と食事処が併設されていました。

 

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風呂は内湯が1つと露天風呂が大小あわせて4つ。高温、適温、低温が用意されていました。お湯は消毒循環ありだと思われちょっと残念な泉質でした。山奥のスーパー銭湯という印象。ただ、低温があるので登山後などのクールダウンに最適でしょう。食事もできるし。(普通の軽食メニューでした)


渡瀬地区にある焼き鳥屋を確認してから湯の峰までぶらぶら歩いて戻ってみます。およそ20分ほどでわりと近く、きつい登りもありません。これなら歩いて飲みに行ける。ただし外灯はないので日が落ちたらバス利用必須かもしれない。


ゲストハウスに戻ったらまだチェックイン受付前でスタッフがバタバタしてるしなんだか居心地が悪いので、仕方なく湯の峰温泉の中心地に来てぼーっと過ごしていましたが、カフェのようなものはないので本宮に出たほうが良かったかも。日中は混み合うので風情はやはり朝と夕が良いです。

頃合いになったのでゲストハウスに戻り、洗濯をしたりして気づけば17時過ぎ。飲みに出ることにしました。この時間には日もだいぶ落ちていて汗ばむことなく、渡瀬の焼き鳥屋「おかげさん」に到着。暖簾が出ていました。観光客歓迎と書いてあり入りやすいです。

 

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中に入ると店主とアルバイトの女性が迎えてくれてカウンターに通されました。瓶が置いてあって手狭です。ここは地元客がよく利用しているようでした。まずは冷酒をオーダーするとワイングラスで出てきました。純米酒が一杯500円。おでんの大根と豆腐、ねぎまを注文。どれも一つあたり100円代と安い。(串は2本単位)

 

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最初は大根が来ました。柚子味噌がついているのかと思ったら柚子胡椒のような感じ。ベースは薄味の関西風。お次ぎは豆腐。こちらは味噌をつけていただく。一品ごとになかなか凝っているようです。

ねぎまを焼いているのを見て気づいたんですが、焼きは店主一人で回しているので一度にいくつか頼まないと焼く側が手間になりそう。ちょっとしくじったなあ。

ねぎまは濃厚なタレでぷりぷりの肉厚の鶏が美味い。他にこころやぽんじり、やげんなどを頼みましたがどれも焼きは一級品。特に脂身の焦がし具合は絶妙でした。ほどほどに飲み食いして3000円弱。とてもリーズナブルで大満足。

幸福感に満たされての帰路はあっという間でした。

 

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